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コラボ

2025.10.09

大阪・関西万博で世界に挑む!京黒紋付染めやエアバック素材を活用した未来のサステナブルファッションを制作


2025年9月23日(火)〜29日(月)、大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」内の展示ゾーン「リボーンチャレンジ」において、大阪商工会議所および協同組合関西ファッション連合が主催する「サステナブルに基づく繊維・ファッション産業の未来共創プロジェクト」に参画しました。

提供:(公社)大阪パビリオン

本プロジェクトは、「”ハダカじゃいられないから” チェンジファッション」をテーマに、大阪・関西の中小企業の技術と最新テクノロジーを国内外に紹介する産学連携プロジェクト。17社・団体が4つのゾーンで作品を展示し、当校は2ゾーンに参画。スーパーデザイナー学科とファッション・クリエイター学科の学生が企業と共創した作品が、多くの来場者の注目を集めました。

①ゾーン名:Kuru Kuru zone(クルクルゾーン)

「1枚から97億人へ」をコンセプトとし、日本の伝統文化である折り紙から着想を得た、スーパーデザイナー学科の学生による企画です。
1枚の布から「ジャケットとシャツ」、「パンツとスカート」に変形可能な「折り紙の服」として具現化しました。ファッション・クリエイター学科パタンナーコースおよびオートクチュール&舞台衣装コースの学生たちは、試行錯誤を重ね、何度も試作を繰り返して作品を完成させました。

使用素材と技術
・吉村解体から提供された廃棄エアバッグ素材を使用
・京都紋付の伝統的な染色技術「京黒紋付染め」で漆黒に染め上げ、白と黒の2つの表情を楽しめる仕様
・三恵メリヤスの太陽光発電で動く吊り編み機で編まれたボディスーツには、世界の様々な言語での一人称(「わたし」「I」「나」など)をプリント

伝統技術と現代のサステナブルファッションを融合させ、未来のファッションの可能性を提示しました。

共創企業:株式会社京都紋付、三恵メリヤス株式会社、株式会社吉村解体

メイキング動画

②ゾーン名:Billy Billy zone(ビリビリゾーン)

「恋」をコンセプトに、万博来場者と共創企業をつなぐキューピッドとなることを目指した企画です。
「LOVE is BLIND(恋は盲目)」をテーマに、性別や国籍を超えて誰もが愛される世界の実現を表現するため、大阪のアイコンである「ビリケン像」をキューピッドに見立てました。

使用素材と技術
・丸十の空気中の成分から作る環境配慮型「POM(ポム)繊維」を織り込んだ着物地
・太洋商店の廃棄米を原料とした合成皮革「お米ッタン」
・水を使用しない北高のプリント技術

制作過程では、ファッション・クリエイター学科 3Dモデリストコースが3D CAD「CLO」を活用。デザイン・パターン修正により発生する「生地のロス」を大幅に削減するサステナブルな手法を取り入れました。
完成した3Dモデルは、ロイスエンタテインメントによるARコンテンツにも展開。来場者はスマートフォンを通じて作品をインタラクティブに体験できる、次世代型の展示として楽しみました。

共創企業:株式会社太洋商店、北高株式会社、株式会社丸十、株式会社ロイスエンタテインメント

本プロジェクトは、2023年春の企業募集から始動し、2024年春に出展企業・団体17社が正式に決定。異業種との連携や学生の参画を通じて、多様な視点が交わり、試行錯誤のなかから新たな価値を持つ作品が生み出されました。

2024年
4月:キックオフ・企業リサーチ
6月:企画・デザイン考案
7月:企画プレゼンテーション/企画決定
8月:製作開始

2025年
5月:試作品完成
7月:コーディネート・展示ディスプレイ検討
8月:衣装完成・関係者向けお披露目会実施
9月:本番展示

大阪・関西万博という”未来社会の実験場”において発表されたことで、次世代のファッション産業のあり方を国内外に発信し、サステナブルな未来に向けた新たな対話の契機となりました。

【プロジェクト概要】

名称:サステナブルに基づく繊維・ファッション産業の未来共創プロジェクト
テーマ:“ハダカじゃいられないから” チェンジファッション!!

展示期間: 2025年9月23日(火)〜29日(月)
会場: 大阪ヘルスケアパビリオン「リボーンチャレンジ」

主催: 大阪商工会議所、協同組合関西ファッション連合
参加企業: オーミケンシ株式会社、株式会社京都紋付、株式会社ケアファッション、三恵メリヤス株式会社、株式会社太洋商店、株式会社東紀繊維、ブローレンヂ、北高株式会社、マツオインターナショナル株式会社、株式会社丸十、株式会社桃谷順天館、山本化学工業株式会社、株式会社ヨシダ、株式会社吉村解体、株式会社リゲッタ、株式会社ロイスエンタテインメント(50音順)

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■大阪文化服装学院(OIF)
創立78年の歴史を持つ、西日本最大級のファッション専門学校。「ファッションで社会に貢献する」という経営方針のもと、近年は海外のファッションスクールとの連携を高め、国際的に活躍できる人材の育成に注力。また、世界的にDXへのニーズが高まるなか、デジタルコンテンツへの投資も積極的に行い、「国際感覚」と「デジタルスキル」を融合し、新たな価値を生み出す創造力を養成している。「日本で最も高い成果をあげ、アジアを牽引する発信力を持ち、世界から信頼されるファッション教育機関であり続ける」ことをビジョンに掲げている。

2025年に発表された、繊研新聞主催「第2回ファッションスクールアワード」では「大賞」に選出。全国No.1の評価を獲得している。